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ソロヴェアー(SOLOVAIR)のおすすめ!マーチンとの比較や購入可能なショップも

※当サイトのリンクの中には広告が含まれます。

参考価格
46,200円(3アイレット)

➡特徴&こんな人にピッタリ
・かつてのドクターマーチン品質を維持
・複数回オールソール可能な作り
・ちょっぴり大人のカジュアルシューズが良い

こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。本日は英国のシューズブランド、ソロヴェアー(SOLOVAIR)について。

ソロヴェアーについてある程度ご存じの方が多いともいますが、予備知識なしでソロヴェアーの靴を見ると「マーチンじゃん!」と思われるかもしれません。

実際、ソロヴェアーは“半分マーチン”です。

本日は、ソロヴェアーというブランドとドクターマーチンとの関係性を説明した後に、代表的モデルや手持ちの靴のご紹介、そして、どこで購入できるかも記載させていただきました。

SHOLL
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ドクターマーチンとまた違う「大人っぽさ」を求める人へ。

“英国製マーチン”を生産していたソロヴェアー(SOLOVAIR)のシューズは強くオススメできます。

目次

ソロヴェアー(SOLOVAIR)とは

ソロヴェアーを設立した会社は、ドクターマーチンの生産拠点だった

ノーザンプトン製らしいインソック

ソロヴェアーは、NPS Shoes Ltd.という企業が1995年に立ち上げたオリジナルブランド。

NPS Shoes Ltd.自体は1881年に創業し、「靴の聖地」英ノーザンプトンにて現在も経営が続けられています。

ソロヴェアーというブランド名は「空気のソール」を意味する、ソール(SOLE)・オブ(OF)・エアー(AIR)を短縮して読んだことに由来します。

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ノーザンプトンにはチャーチ(1873年創業)やエドワードグリーン(1890年創業)など、数々の有名革靴メーカーがファクトリーを並べています。

NPS Shoes Ltd.もその中の歴史あるメーカーのひとつです。

手持ちの4アイレット「ギブソン」

ソロヴェアーというブランドの誕生には、やはり「ドクターマーチン」が大きく関わっています。

ドクターマーチンは1950年代、製造にあたりR.グリッグス社という企業と契約を結び、同社が製造特許を保有することとなりました。

Image Photo by SOLOVAIR

しかし、クラウス・マルテン博士やパートナーのフンクは「ドクターマーチン」を欧州全土に広める野心を抱いていたため、R.グリッグス一社による独占に難色を示していたようです。

そこで、R.グリッグス社は仲介として、21の靴製造業者と取引することで製造拠点を広げて生産力を拡大しました。

そういった戦略や利害の結果として、ドクターマーチン創業者の二人から信頼を勝ち得たという経緯があります。

ソロヴェアーを展開しているNPS Shoes Ltd.は、R.グリッグス社が仲介した生産拠点となったファクトリーのひとつでした。

特に、現在のマーチンを語るに欠かせない「エアークッションソール」のサンプル製作に成功したことで、重要なファクトリーのひとつに数えられるようになりました。

その後、NPS社は1959年から約35年間“英国製マーチン”を生産し続け、独自表記が許される特別な立ち位置を与えられていました。

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「ソロヴェアー製ドクターマーチン」の多くは「Dr. Martens by Solovair」という名前で販売されており、私も数度、古着屋などで見かけたことがあります。

1995年“かつてのマーチン”の木型を用いたブランドとしてローンチ

革靴マニアの方であればご存じと思いますが、靴は60年代、70年代、80年代・・・と時を経るごとに品質が低下し、簡素化されていきました。

これは、履く人の数が増えたり、革を鞣(なめ)すタンナーの廃業などさまざまな原因があります。

多くのブランドにとって、80~90年代にかけての品質低下は顕著でした(チャーチやフローシャイムなどが証明してくれています)。

同時に、経済のグローバル化によって英国の製造業が大ダメージを受け、コストカットを理由に「英国生産をやめるブランド」が数多く現れたのもこの時代です。

ドクターマーチンも、90年代にはソロヴェアーなど有名ファクトリーとのライセンス契約を終了させ、2003年には“英国製マーチン”が一次流通市場から姿を消しました。

「〇〇製=品質が高い/低い」というわけではありませんが、ドクターマーチンは中国やタイで生産されるようになり、事実、革、構造、その他の副資材などのクオリティは下がりました。

一方、ライセンスが終了したNPS Shoes Ltd.は、1995年に「Solovair」という名前を商標登録。

起死回生の策は、やはり“ドクターマーチン”でした。

彼らは「ソロヴェアー」ブランドを立ち上げ、マーチンの品質の低下に辟易していたユーザーに対し、「これが皆さんが求めている靴でしょう!」といわんばかりの靴作りを継続しています。

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マーチンの象徴である「イエローステッチ」などは使用できないものの、“より良いマーチン”を求めるユーザーに愛されていることで、現在に至ります。

ソロヴェアー(SOLOVAIR)とドクターマーチンとの違いは?

仮に、ソロヴェアーが、ただの“マーチンのコピー品”のような物であれば紹介するに値しません。

しかし、ユーザー目線からすれば、(プロダクトのレベルとして)勝手に悪い方に変わってしまったマーチンに対し、「ソロヴェアーこそ本物」と思うユーザーも少なくはありません。

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では、ソロヴェアーと(今の)ドクターマーチンとの差は、具体的にどういった部分にあるのか。

簡単にではありますが、幾つかご紹介します。

そもそも、ソールの素材や底付けをしている構造が異なる

半透明のソールで、ウェルトへの縫い付けも分かります

ソロヴェアーとドクターマーチンの大きな違いとして、まずはソールの素材&底付けの構造が挙げられます。

どちらも、製法上の区分は「グッドイヤーウェルテッド製法」ですが、中身は異なります。

Image Photo by SOLOVAIR

具体的には、ソロヴェアーは出し縫いのシルバーステッチが切れても分解しません。

靴の内部でウェルトに対してシルバーステッチが縫い付けられており、防水性や耐久性に優れています。

その他、ソロヴェアーには靴を保形するシャンク(ソール裏のベージュの板)が入っています。革巻きや鉄シャンクではなく木製ですが、この辺りも本格的な紳士靴の構造になっています。

一方、ドクターマーチンは黄色いステッチが切れてしまうとソールとアッパーが分離します。

特に縫い付け部分が壊れやすく内部も接着剤がべったりで、修理が難しいという欠点があります。

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ソロヴェアーと異なり(後述の革の件も含めて)あまり長年の使用には向いていません。

(確かに嘘ではないのですが)このレベルで「グッドイヤー製法です!」は、ちょっと無理があります。

ソロヴェアーは、より大人っぽいドレッシーさがある

※スチールトウのモデルは丸っこいです

また、木型によるシルエットの違いも挙げられます。

ソロヴェアーは現行のドクターマーチンと比べ、やや大人っぽくてスマートな木型になっていることが特徴です。

いずれもドレッシーな革靴ではありませんが、ここは完全に好みの問題。例えば、80年代のマーチンで特に人気だった「ホワイト社製」は丸っこいフォルムが人気で、ヴィンテージでも定番になっています。

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ソロヴェアーは、チャーチのシャノンのような「革靴的なフォルムだけれど大人ポッテリ」感があるモデルと、エッグトウ気味なモデルのトウに分かれます。

いずれも、きれいめな服装だけどカジュアルであったり、ややシャープさを感じさせるデザイナーズブランドとのコーデにはちょうど良い塩梅ではないでしょうか。

革質が違う|ソロヴェアーの方が上

現在のマーチンと比べると、ソロヴェアーの方が革質は高いと思います。

ソロヴェアーの革がすごく良いかといえば、正直そこまでではありません。あくまで4万円台の靴やブーツなりだと思いますし、顔料系の塗料です。

しかし、現行マーチンの革質よりはだいぶ良いと思います。マーチンは樹脂も塗料もひび割れてアッパーが劣化しやすく、実際には長年愛用可能な構造になっていません。

ステッチのピッチも、ソロヴェアーの方が丁寧

ソロヴェアー(黒)とドクターマーチン(バーガンディー)

アッパーに掛けられたステッチも、ソロヴェアーの方が細かく丁寧です。

こちらもソロヴェアーが物凄く優秀というわけではなく、4万円クラスの英国靴なりではあります。

しかし、カジュアルシューズに、本格的な英国靴クラスの製甲や底付けの技術が投下されていることがレアとも言えます。

ソロヴェアーは、ハーフサイズ毎のサイズ展開

ソロヴェアーはハーフサイズごとの展開で、ドクターマーチンは1cmごとの展開である点も、かなり大きな差だと思います。

きつい靴はシンプルに痛いですし、一方で緩い靴は外反母趾の原因になったりします。

ドクターマーチンのサイズ感に不満な方は、これだけでソロヴェアーにする価値があると思います。靴のサイズ感は、本当に重要ですよ。

SHOLL
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例えば、私のように「マーチンのUK8では小さく、UK9ではやや大きい」という場合、ソロヴェアーのUK8.5サイズがジャストサイズになります。

ソロヴェアー(SOLOVAIR)の代表モデルをご紹介!

では次に、ソロヴェアーの代表的なモデルを紹介します。

実際はマーチンの有名モデルと「ほぼ同じ」ですが、順を追ってご紹介します。

3アイレット|ギブソン(Gibson)

Image Photo by SOLOVAIR

まずは、3アイレット ギブソン。ドクターマーチンの「1461」に近いモデルです。

「1461」と比べると、ややトウがスリムなシェイプを描いています。

一足あるとコーデの幅が広がる、汎用性の高いモデルです。

4アイレット|ギブソン(Gibson)

Image Photo by SOLOVAIR

こちらは4アイレット ギブソン。私も愛用しています。

3アイレット ギブソンと異なり、シルバーステッチが表に出ていません。

より大人っぽいソロヴェアーです。

3アイレット|チャッカ(Chukka

Image Photo by SOLOVAIR

3アイレットのチャッカブーツも展開しています。

日本市場でも流通が多い人気モデルです。

型押し革で傷が見えにくく、塗料も剥がれにくいです。

6アイレット|アストロノートブーツ(Astronaut Boot)

Image Photo by SOLOVAIR

こちらも固有名詞モデル。アストロノートは、宇宙飛行士を指します。

8アイレットのブーツは他にも展開していますが、アストロノートは、よりシャープなラスト&ステッチパターンも異なります。

エレガントで大人っぽいですね。

ソロヴェアー(SOLOVAIR)革靴 カジュアルシューズ
created by Rinker

その他、ソロヴェアーのコラボも存在する

MHL(マーガレットハウエル)

英国を代表するデザイナーズブランド、マーガレットハウエル

カジュアルラインのMHLを中心に、ソロヴェアーとのコラボレーションを2014年頃から定期的に行っています。

アルフレッドバニスター

2021秋冬シーズンには、日本の靴ブランドであるアルフレッドバニスターとのコラボレーションも実現。

写真の通り、アッパーのステッチが白であることが特徴。

プレーントウ、モンクストラップ、サイドゴアの三種類を展開していました。

その他の疑問|ソロヴェアーはどこで購入できる?サイズ感は?

東京では、いくつかの店舗で購入可能

ソロヴェアーの取り扱い店舗ですが、東京にはアメ横にあるフットモンキーさんや、COBBLER NEXT DOORさんなど、いくつかの店舗で取り扱いがあります。

しかし、(ドクターマーチンとは異なり)各地で買えるかといえば難しいところ。

英国ブランドの取り扱いが多いセレクトショップには、置いてあるかもしれません。

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「どうしても身近にない!」という方は、(マーチンのサイズ感を参考に)オンラインでの購入が中心になると思います。

オンラインストアはAmazon&楽天市場が充実

ソロヴェアーはオンラインでの販売がかなり充実しています。

英語が分かる方であれば、公式HPから多種多様なモデルを選べます(公式HPはこちらから:https://jp.nps-solovair.com/?countrycode=JP)。

また、日本語対応&配送料のことを考えるのであれば、Amazon楽天市場などからベーシックなモデルは購入可能です。

ソロヴェアー(SOLOVAIR)革靴 カジュアルシューズ
created by Rinker

ソロヴェアーのサイズ感は?

中々試せる機会が多くはないので、オンラインでの購入に不安に思う方も多いと思います。

ソロヴェアーのサイズ感ですが、結論、一般的な英国靴とほとんど同等です(多少の相性差はもちろんあります)

特に、ソロヴェアーとドクターマーチンはサイズ感がほぼ同一です。ヒールカウンターの素材やアーチサポートの差はありますが、それが原因でサイズが変わることはないと思います。

SHOLL
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私の場合、ソロヴェアーはUK8.5サイズがベストです。

チーニーやチャーチ、ジョンロブ、ロイドフットウェア、バーカーなど、大体の英国靴でUK8.5の標準ウィズ。クラークスのデザートブーツもUK8.5。リーガルは26.5cmです。

終わりに|ソロヴェアーは大人に向けにオススメの“マーチン”

最後に、まとめとしてソロヴェアーのメリットをお伝えさせいただくと、

  • マーチンより“大人っぽい”クオリティ、ちょっと違う感
  • 4万円のカジュアルシューズにして、本格的な英国靴の作りが導入されている
  • ハーフサイズ展開、しっかり作られて長年履ける

というところ。

一方、ソロヴェアーのデメリットは、

  • リアル店舗で試せる場所が少ない
  • しっかり作られている分、やや重め
  • あくまで“マーチン”ではない

でしょうか。

重さは却って歩きやすい人もいるので一概にデメリットとはいえませんが、特に大きいのが三番目だと思います。

簡素化されたマーチンだとしても、「パンクなワークブーツといえばマーチン」です。

実際、いくら現行品が高品質とは言えなくとも、ドクターマーチンのブランドとしての功績は大きいです。

これは、「トレンチコートのバーバリー」「ジーンズのリーバイス」「ファスナーバッグのエルメス」と同じこと。

もちろん、ソロヴェアーが“偽物”というわけではありませんが、あくまでマーチンを作ってきたからこそのソロヴェアーであることは間違いありません。

とはいえ、マーチンも値上げを繰り返しているため、2つのブランドの価格がかなり近くなってしまいました。

個人的には、アイコニックなブランド力を抜きにしても、ソロヴェアーの方がオススメしたいと思っています。

SHOLL
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ソロヴェアーもまた「マーチン」を構成している一部であるからこそ、こういった反骨的なブランド「パンク」らしくて良いのでは?

ぜひ、一味違う、大人のマーチンを試してみてください。

おしまい!

(少しでもお役に立てられたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)

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1987年生まれ。国内ブランドを経て、伊ラグジュアリーブランドのデザイナーとして4年間勤務。
現在はデザイナーの他、日本の服飾産業を振興するため、マーケティング支援も行っています。
素材の機能性からパターンまで精通し、シンプルかつ素敵な服装の普及に努めています。



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