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サッカー監督&選手がスーツを着る理由|プロが各国代表のスーツブランドもご紹介

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こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。本日は、サッカー監督や選手たちがスーツを着る理由&各国代表のスーツブランドについてご紹介させていただきます。

もちろん、一番はピッチ内のパフォーマンスが気になるところですが、サッカー選手は他のどのスポーツ選手よりもスーツ姿が映し出されることが多いと思います。

なぜ、監督は指揮を執るときにスーツを着る方が多いのでしょう?また、選手も移動時に着ていることが多いですよね。冷静に考えればそこまで重要なものとは思えませんが不思議ですよね。

というわけで今回は、サッカーの監督&選手がスーツを着る理由をお教えした後、私が知っている限りの各国代表のスーツブランドをご紹介します。

ほとんどが日本では聞かないブランドでマニアックな内容ですが、興味のある方はぜひご覧ください!

SHOLL
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W杯面白かったですが、引き続き日本代表の躍進を願っています。

目次

【そもそも】なぜサッカーの監督や選手がスーツを着るのか?

階級意識を超え「キチンとしている」という印象を与える

サッカーの監督や選手がスーツを着る理由は、まさしくスーツ&サッカー両方の発祥国である英国の社会階級や意識が関わっています。

テニスや馬術が「上流階級」のスポーツであることに対して、言わばサッカーは「労働者階級」のスポーツです。そして、スーツとは労働者階級ではない人が着るものだからこそ、一見矛盾していますよね。

欧州の階級意識とは、日本社会のそれとは根本的に異なる「絶対に超えられない壁」として意識されるもの。だからこそ、スーツは「自分たちは“下の階級”ではないんだ」という“舐められない”ためのツールでもあります。

一方、クラブの経営陣やスポンサーは上流階級や資本家。たとえ労働者階級だとしても、特に監督はチームの代表として彼らと接することが多いからこそ「スーツを着て正装すべき」という観念がそうさせています。

スーツとは、自分が平民であったとしても“ちゃんとしていること”をアピールできる装い。サッカーもスーツも同じく英国が発祥ですが、お互いに階級を強く意識した存在であるからこそ、対(つい)になっています。

必ずしも着なければならないわけではない

Goal.com より引用

とはいえ、サッカーの監督は必ずしもスーツを着なければならないわけではありません。元々、南米など(欧州ほどには)階級意識の強くない国・地域では、スーツを着ていない監督も多い傾向にあります。また、近年ではヨーロッパの監督でもスーツを着ない人を多く見られます。

例えば、リバプールを率いているユルゲン・クロップもその一人。Goal.comによると、クロップは自身がスーツを着ない理由として以下のように述べています。

「試合前に自分の格好についてあれこれ考えたくないんだ。キットマン(用具担当)の方が私に着る服を渡してくれるから、それを着るだけさ。本当に幸せだよ」と話し、続けて、「最初にチャンピオンズリーグに出場した時、誰かにスーツ着用が義務だとか言われたから着たんだ。でも、相手チームの監督が着てない時があって、それを見てから私もやめた」と現在のスタイルになったエピソードを口にした。

そして、「私は雑談に興味はないし、サイドラインでカッコよく見せたいとも思わない。チームをよく見せること。それが私の仕事だ」と、自身の美学を説いた。

グアルディオラやトゥヘルも、基本的にはスーツを着ていません。一方、ジネディーヌ・ジダンのように、スーツが似合うカッコいい監督もいますよね。

スーツを着る監督、着ない監督、さまざまな“カッコいい”があると思います。「どちらかが正しくて、どちらかが間違っている」というものでもなく、(プレースタイル同様に)その監督のスタイルとなっているのではないでしょうか。

「オフィシャルスーツ」サプライヤーも、スポンサーのひとつ

一方、現代スポーツは、ビジネスと深く結びついていることも否定できません。クラブチームはもちろんのこと、代表チームもまたさまざまなスポンサーから支援を受けることで、運営ができていることは事実です。

スポンサーの中には、代表チームやクラブチームに「オフィシャルスーツ」を提供するメーカーが存在します。「サッカー」と「スーツ」は、相反するからこそ伝統的に結び付いてきました。そして、スーツを着ることが当たり前になったからこそ、ビジネスも成立します。

チームにスーツを提供することとでメーカー側は宣伝になりますし、チーム側も資金を得られるから活動が可能。次項では、代表チームにスーツを提供するメーカーをご紹介させていただきます。

サッカー各国代表のスーツはどこのブランド?【かっこいい】

それでは次に、各国代表にスーツを供給しているブランドたちをご紹介します。

日本やイタリア代表のスーツブランドはともかく、その他のブランドを1つでも知っている方は自慢しても良いと思います。

日本代表|ダンヒル(dunhill)

dunhill 公式HPより引用

まずは、我らが日本代表。サムライブルーのオフィシャルスーツはダンヒル(dunhill)が手掛けています。英国を代表するブランドで、日本代表との関係は2000年から20年以上の付き合いになります。

ダンヒルはリシュモン傘下のブランドで、毎年「SAMURAI BLUE COLLECTION」を発売しています。サムライブルーや八咫烏をモチーフにしたネクタイや革小物が展開されており、ダンヒルの公式HPでも購入可能。

SHOLL
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スーツの評価であればベスト8に入ると思います。W杯の後も代表戦が楽しみですよね。

イングランド代表|マークス&スペンサー(Marks & Spencer)

Marks & Spencer 公式HPより引用

続いてイングランド代表は、マークス&スペンサー(Marks & Spencer)というブランド。1884年創業の英国を代表する小売メーカーで、服だけでなく日用雑貨品や食品も手掛ける有名ストアです。

英国はスーツ&サッカーの母国なので権威ある有名テーラーかと思いきや、意外なチョイスだと思います。最初にスポンサー契約が結ばれたときは私も驚きました。価格はスーツ上下で300ポンド程度なので、5万円弱といったところ。

マークス&スペンサーと同じような存在となるショップは、日本ではないかもしれません。アパレル中心の小売店ですがやや高価格帯で、グループ売上は1兆5,000億円を超える超大手企業。店舗数も多く、英国内の至る場所で見かけます。

スコットランド代表:ウォーカースレーター(WALKER SLATER)

WALKER SLATER 公式HPより引用

プレーオフまで行ったものの、ウクライナに敗れ出場が叶わなかったスコットランド代表。オフィシャルスーツは、同国のウォーカースレーター(WALKER SLATER)というブランドです。

ツイードを軸にムーンツイード、ハリスツイードなどを中心とした服を展開し、なんと日本法人&日本語サイトもあります。タイムレスでクラシカルな雰囲気が好きな人にはオススメ。

ドイツ代表|ヴァンラーク(van Laack)

van Laack 公式HPより引用

2014年のワールドカップ王者にして、前回はまさかのグループリーグ敗退という苦杯を舐めたドイツ代表。オフィシャルスーツを提供するブランドは、ヴァンラーク(van Laack)というドイツのブランド。

1881年にベルリンで誕生したブランドで、現在はメンヒェングラートバッハのメーカー。ドイツでは結構有名なブランドですが、日本では全く聞きませんよね。

ジャージー素材など動きやすい服が多く、スーツは10~15万円程度の価格帯です。

HUGO BOSS 公式HPより引用

ちなみに、同国を代表するスーツブランドといえばヒューゴボスですが、2018年限りでスポンサー契約を終了しています。ヒューゴボスは現在、バイエルン・ミュンヘンのスポンサーになっています(あと大谷翔平)。

フランス代表|スマルト(SMALTO)

SMALTO 公式HPより引用

2018年のワールドカップ王者であるフランス代表は、前回大会に引き続きパリの有名サルトである、スマルト(SMALTO)がオフィシャルスーツを手掛けます。

スマルトは、ハンドメイド中心の非常に高価なスーツを手掛けるサルト。既製品で40万円、スミズーラやフルオーダーだと100万円にも届く価格帯で、今回登場するスーツブランドの中でもブッチギリの価格です。

「良いスーツ」という観点で評価をするなら、文句なしにフランス代表の優勝です。今回も優勝候補の一角に数えられるものの、はたしてどうなるのでしょうか・・・?

イタリア代表:エンポリオアルマーニ(EMPORIO ARMANI)

ARMANI 公式HPより引用

なんと2大会連続でW杯出場を逃してしまったイタリア代表。オフィシャルスーツは、エンポリオアルマーニ(EMPORIO ARMANI)が提供しています。

ジョルジオアルマーニのセカンドラインで、単独のブランドとしても非常に有名。また、「ウクライナの矢」ことシェフチェンコの背番号に由来するEA7ラインも有名ですよね。

ちなみに、創業者であるデザイナーのジョルジオ・アルマーニはインテルのファンだそうです。それにしても、W杯出場逃す→EURO優勝→W杯出場逃すの流れは、流石にどうなっているのか分かりません。北マケドニア戦は私も観ましたが・・・。

オランダ代表|キャバレロ(Cavallaro Napoli)

FASHION NETWORK より引用

オランダ代表のオフィシャルスーツを手掛けるのは、キャバレロというイタリア・ナポリのブランド。日本での知名度はほとんどないと思いますが、イタリアではそれなりに有名なアパレルブランドで、メンズ・レディース共に手掛けています。

高価格帯のジャージーなどがお家芸。スーツの価格は8万円程度で、今回ご紹介している中ではそこまで高い方ではありません。

ちなみに、キャバレロはオランダの強豪AZのスポンサーでもあります。写真はクーマン監督ですが、ファン・ハールが復帰した今大会はどうなるのでしょうか(ちなみに私は引退したロッベンのファンです)。

YOOX.COM(ユークス)

 

韓国代表:ケンブリッジメンバーズ(Cambridge Members)

Cambridge Members 公式HPより引用

韓国代表のオフィシャルスーツは、ケンブリッジメンバーズ(Cambridge Members)という韓国のブランド。正直、私も知りませんでしたが、写真を見る限り悪いスーツではなさそうです。

ケンブリッジメンバーズは、プサンに居を構えるセレクトショップ。その名の通り、英国ファッションを軸にした商品展開を行っているようです。

オリジナルブランドに加え、「バラクータ」や「サンスペル」といった英国の有名ブランドも販売されている模様。

ウクライナ代表:アルバー(Arber)

facebook より引用

プレーオフ決勝にて、惜しくもウェールズに敗れてワールドカップ出場を逃したウクライナ代表アルバー(Arber)というブランドがオフィシャルスーツを提供しています。

スーツは9,000フリブニャ(ウクライナの通貨単位)程度で、約35,000円程度。(物価もありますが)だいぶ廉価な価格設定です。社会情勢的にも厳しい状況ですが、一日も早い終戦と復興を祈っています。

ポルトガル代表|サコールブラザーズ(SACOOR BROTHERS)

SACOOR BROTHERS 公式HPより引用

ポルトガル代表は、サコールブラザーズ(SACOOR BROTHERS)という自国のブランド。1989年にリスボンで創業したブランドで、既成スーツは10万円程度の価格帯。

サコールブラザーズは中東の産油国で人気が高いブランド。メンズ・レディースを幅広く手掛けています。個人的には「中東のラルフローレン」的なイメージがありますが、こちらも日本では販売していないようです。

ウェールズ代表:ハーズ&カーティス(Hawes & Curtis)

Hawes & Curtis 公式HPより引用

ウェールズ代表のオフィシャルスーツは、ハーズ&カーディス(Hawes & Curtis)。ロンドンのジャーミンストリートに居を構える老舗で、英国内でも非常に有名です。

英国テーラーは既製服の価格設定が抑え目で、シャツは1万円、スーツは8万円程度の価格帯。特にシャツはT.M.LEWINなどと同様に日本国内でもひそかに人気な印象があります。

ところで、ウクライナとのプレーオフを制してW杯に出場したウェールズ代表ですが、64年ぶりのW杯出場らしいですね。イングランドとの「英国対決」も楽しみです。

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1987年生まれ。国内ブランドを経て、伊ラグジュアリーブランドのデザイナーとして4年間勤務。
現在はデザイナーの他、日本の服飾産業を振興するため、マーケティング支援も行っています。
素材の機能性からパターンまで精通し、シンプルかつ素敵な服装の普及に努めています。



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