こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。本日はユニクロの感動パンツ&スマートアンクルパンツについて解説します。
感動パンツ&スマートアンクルパンツは、どちらもユニクロの近年を代表するヒット商品。
前者は感動ジャケットと合わせてスーツの代わりとしても使えますし、後者はカジュアルなシルエットで“きれいめ”なオフの日コーデに使えます。
一方、色柄や生地感もバリエーションがあり、一口に「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」と言っても多種多様です。
そもそもの違いやコーデの幅、着合わせ方なども気になる方のために、記事を書いてみました。
今回はプロの私が、「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」のポイントを解説します。
代表的な種類を解説した上で、コーデのポイントや夏用/冬用の違いについても触れたいと思います。
ユニクロの感動パンツ/スマートアンクルパンツとは?特徴を解説
まずは、ユニクロの「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」の特徴について。
併せて、似ているようで異なる2シリーズの違いについてもご紹介します。
感動パンツ|機能性素材を使用したストレートパンツ
「感動パンツ」は、ユニクロが2017年に発売した機能性素材ウェア。
以前から「ドライストレッチパンツ」といった機能性素材を用いたボトムスは発売されていましたが、リニューアルを重ねて2017年に「感動パンツ」が発売されました。
感動パンツの特に優れているポイントは、東レとの共同開発による機能性素材×日常使い可能な点。
とても軽く、穿き心地が良いのに日常のシーンに自然に溶け込むことが特徴です。
また、「感動パンツ」に使用されている生地は、2種類のポリエステルでウールぽい/コットンぽい天然繊維感のある生地に仕上げられています。
スマートアンクルパンツ|ストレッチ性に特化したテーパードパンツ
「スマートアンクルパンツ」もまた、機能的な“きれいめ”パンツとして人気の商品。2020年に現在の名称へと変更されましたが、以前は「EZYアンクルパンツ」として発売されていました。
感動パンツと比べ、腿周りに“ゆとり”があるテーパードパンツであることが特徴。
また、生地にポリウレタンを使用することで、より高いストレッチ性を確保しています。
スマートアンクルパンツに関しても「ウールライク」がある点は感動パンツと同様です。
一方、「コットン」は本当に綿素材を使用している点が異なります。
「感動パンツ」と「スマートアンクルパンツ」の違い
「感動パンツ」と「スマートアンクルパンツ」は、ぱっと見似通っているため、違いが分かりにくい商品でもあります。
そもそも、両者はシルエットが大きく異なります。具体的には、
- 「感動パンツ」は、機能性素材を用いた“スーツの代わり”を意識したパンツ
- 「スマートアンクルパンツパンツ」は、オフ使いを意識した“きれいめ”パンツ
といった点が異なります。
「感動パンツ」は、ほどほどのストレッチ性&ストレートシルエットのパンツ。速乾性が高く、感動ジャケットとセットアップ使いできる点も特徴です。
一方、「スマートアンクルパンツ」は、腿幅にゆとり&ひざ下が細くなるテーパードシルエット。また、股下の調節も短めであえてアンクル(くるぶし)丈で穿くように設計されているため、ソックスを見せたりカジュアルシューズとの相性が◎。
さらに、「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」は大まかなシルエットの他にも、生地やディテールの面でも異なります。
感動パンツ
- 適度なストレッチ性
- 軽量性
- 速乾機能
感動パンツの生地は何と言っても、適度なストレッチ性を持ちながら軽量&速乾であること。ウールっぽい素材感でも蒸れにくく、汗をかいても速乾性でサラリと快適です。
ストレートパンツの単体使いはもちろん、汗ばむ季節のスーツスタイルにも重宝するパンツです。
股下も多くの方にとって十分な長さが確保されているため、ピッタリな股下やダブル幅にすることも可能です。
その他、オンラインでは14ものウエストサイズが展開されていることも強み。
ベルトをしてももちろんOKなパンツですが、ほとんどの方にジャストサイズが見つけられることも見逃せません。
スマートアンクルパンツ
- 高いストレッチ性
- ウエストゴム&ドローコード
- 樹脂加工によるセンタープレス(一部モデル)
一方、スマートアンクルパンツは、とにかくゆったり&高いストレッチ性によるリラックスした穿き心地が特徴。ポリウレタン混紡によって、感動パンツよりもさらに“伸びる”パンツです。
また、ウエストゴムやドローコードによって、ベルトなしでも穿けることも見逃せません。
カジュアルから“きれいめ”まで多種多様なラインナップを構えつつ、穿き心地を共通させている商品開発力は流石ですね。
【夏用?冬用?】感動パンツ&スマートアンクルパンツのラインナップ紹介
次に、感動パンツ&スマートアンクルパンツの具体的なラインナップを紹介します。
併せて、アンクルパンツの中でもスマートアンクルパンツと同様の特徴を持った、カジュアル色の強いパンツも紹介しています。
ぜひ、お気に入りの一本を見つけてください。
感動パンツ2WAYストレッチ(ウールライク)
まずは、感動パンツ2WAYストレッチ(ウールライク)。最も中心的な「感動パンツ」にして、ベーシックな無地カラーが揃った定番中の定番です。
季節感に関しては、やや春夏寄りのオールシーズン向け。
冬に穿いていてもおかしくはありませんが、強い光に当てると微妙に透け感は感じられます。
また、感動ジャケットとスーツ使いする際は、ノンアイロンジャージーシャツとの相性が◎。
もちろん、定番のスーパーノンアイロンスリムフィットシャツとも合います。
パンツのみでコーデを作る際は、エクストラファインメリノシリーズやカシミヤシリーズのような、薄地で繊細な印象のあるものと合わせると良いですよ。
感動パンツ2WAYストレッチ(コットンライク)
感動パンツ2WAYストレッチ(コットンライク)は、ポリエステルによってコットン感を演出した感動パンツ。
ウールライクの感動パンツよりも軽やかで、紙のような質感です。
パンツはカラーリングも豊富で、ベージュや白、グレー、ネイビー、カーキといったベーシックなカラーが揃います。
また、ウールライクだけでなく、コットンライクにも「感動ジャケット」があります。
春用のコットンスーツとして使用することも可能で、写真の32 BEIGEなどは春らしいカラーだと思います。
汗ばむ季節にウォッシャブルで速乾性が高く、シワになりにくいのは嬉しいですね。
セットアップ使いの場合、エアリズムコットンTなど繊細な生地感のインナーとよく合います。
スマートアンクルパンツ(ウールライク)
スマートアンクルパンツ(ウールライク)は、スマートアンクルパンツ界で最も中心的な商品です。XSから4XLまでの8種類のウエストサイズと、丈標準か長めの2種類のレングスから選べます。
股下は調整できるので、レングス長めを選んでダブル幅にするなども可能。
感動パンツ同様に化学繊維のみで“ウールっぽさ”を出していますが、ポリウレタンを混紡することで高いストレッチ性を確保しています。
また、センタークリースに樹脂加工が施されており、洗濯してもクリースが取れません。
しかも、洗った後のアイロン掛けも不要。非常に優秀なパンツです。
コーディネートは“きれいめ”をオススメします。写真のようにタックアウトできる着丈のシャツスタイル良し、細やかなハイゲージのニット良し。
あるいは、コンフォートジャケットなどを合わせたジャケパンスタイルにもピッタリです。
抜け感がありつつ、シンプルなスタイルにまとまります。
スマートアンクルパンツ2WAYストレッチ(コットン)
続いては、スマートアンクルパンツ2WAYストレッチ(コットン)。個人的には結構オススメで、天然素材のコットンを使用しつつもオールシーズン穿けるくらいの中厚地になっています。
テーパードシルエットな点はウールライクと同様ですが、ポリウレタンがグイングイン伸びて動きやすいパンツです。学生さんや、自転車を漕ぐのにも適した良作だと思います。
夏はポロシャツや半袖シャツ、冬はダッフルコートやモッズジャケットと合わせるのも◎。
細かな生地感ですが光沢感は強くないため、中厚地のラムウールセーターなどとも雰囲気がマッチします。
また、秋冬用にコーデュロイ生地のモデルもあります。よりカジュアルに振って、温かみのあるカジュアルなツイードジャケットやコート、マフラーなどとも雰囲気が合いやすいですよ。
以下では「スマートアンクルパンツ」ではないものの、“リラックスして穿けるアンクル丈のパンツ”を紹介します。
コットンリラックスアンクルパンツ
コットンリラックスアンクルパンツは、スウェットにお出かけ要素をプラスしたパンツ。
基本的にはゴムウエストの“らくちんパンツ”ですが、前開きファスナーやお尻のポケットなど、微妙にスラックス感も加わっています。
高品質なチェックシャツなどと合わせると、「只者じゃないカジュアルコーデ」が完成します。
良いダウンジャケットもアリですが、生地そのものはそこまで地厚ではありません。
また、コットンリラックスアンクルパンツには、デニム地のバージョンもあります。
リラックスシルエットはそのままで、色落ちした濃淡が欲しい場合などに重用するパンツです。
こちらに関しても、見た目は秋冬でも問題ありません。しかし、ゆとり感あるパンツ&生地もそこまで厚くはないため、これだけだと冬は寒いと思います。
寒い季節に着用する場合、ヒートテックタイツなどを中に穿いた方が良いでしょう。
ニットフリースイージーアンクルパンツ
最後に、ニットフリースイージーアンクルパンツ。内側が起毛されたジャージーパンツで、秋冬の寒い日のワンマイルウェアとして重用できるパンツです。
個人的には、伝統的なスウェットである写真のグレーがオススメです。ダウンジャケットやフリースなどと合わせて冬の心強い味方になります。
カッコいいスニーカーを履いて、安易にコーデしてないよというアピールも良いと思います。
疑問に答える|感動パンツ&スマートアンクルパンツの季節感や、高級感など
夏用の「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」まとめ
上述にて紹介したラインナップの内、春夏用の感動パンツ&スマートアンクルパンツは、
- 感動パンツ2WAYストレッチ(コットンライク)
- コットンリラックスアンクルパンツ
の、2種類。これらは、基本的に春夏での使用をオススメします。
感動パンツ2WAYストレッチ(コットンライク)は「紙感」ある質感で軽やかさを持っています。一方、スマートアンクルパンツ2WAYストレッチ(コットン)に関しては中厚地で、オールシーズン向け。「秋冬に穿いているからおかしい」というものではありません。
そして、コットンリラックスアンクルパンツは、見た目はオールシーズン使用しても問題ありません。しかし、実際には冬に単品使いは寒いため、ヒートテックタイツなどと重ね穿きするか秋口までの着用が良いでしょう。
冬用の「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」まとめ
一方、秋冬用の感動パンツ&スマートアンクルパンツは、
- スマートアンクルパンツ2WAYストレッチ(コーデュロイ)
- ニットフリースイージーアンクルパンツ
の、2種類が該当します。いずれも地厚で温かみがある仕様になっています。
余談ですが、コーデュロイは非常に歴史の深い生地。ルーツは諸説あるものの、近世では「貧乏人のためのベルベット」と認識され、労働者用のウェアとして愛用されていました。
しかし、1960年代にビートルズなどのインフルエンサーがこぞってコーデュロイを着用することで、耐久性や温かみのある畝(うね)に人気が集まりました。結果、現在ではワークスタイルを代表する生地として受け入れられています。
(2023年秋冬シーズンの段階では)上記以外はオールシーズン向けの商品です。どの季節に穿いてもおかしくないと思っていただいてOKですよ。
脚が太い人はどっちが良い?➡腿かふくらはぎかで異なる
また、カジュアル使いで無地の感動パンツとスマートアンクルパンツで迷っている方は、脚の特徴で選ぶと良いでしょう。
具体的には、
- ふくらはぎがしっかりしている➡感動パンツ
- 太腿がしっかしりている➡スマートアンクルパンツ
という選び方がオススメ。特に、スマートアンクルパンツはふくらはぎ部分は結構タイトめです。
無地×基本色の“きれいめ”な恰好をする際、悩んだときの参考にしてくださいね。
「感動パンツ」「スマートアンクルパンツ」はユニバレしない?安物感はある?
“ユニバレ”などが気になる方もいらっしゃいますが、ユニクロの感動パンツ&スマートアンクルパンツは、比較的ユニバレしにくい服だと思います。
実際には、パンツはそれなりに工程数が多く差もあります。特に、テーラードパンツに関してはアイロンがけによる“くせとり”の有無や、股ぐりの深さなどで履き心地や見た目の高級感も異なります。
しかし、アウターで隠れたり、あるいは視線が集まる顔から遠い部分の服であるため、必然的に注目されにくくなる部分であることも事実。だからこそ、「パンツはユニクロの感動パンツやスマートアンクルパンツで済ませ、他のアイテムにお金を掛ける」といった戦略は有効だと思います。
もちろん、良いパンツを穿けることに越したことはありません。
ちなみに、日本のパンツメーカーの中では「エミネントスラックス」などが個人的にはオススメ。非常に手の込んだ、美しいパンツを製造するメーカーです。
【終わりに】感動パンツ&スマートアンクルパンツは、ユニクロの“賢い”チョイス
今回は以上です。
感動パンツ&スマートアンクルパンツは、いずれも穿きやすい&ケアしやすい優れたパンツ。
もちろん、まじまじと見れば高級なパンツとの差はありますが、顔から遠い部分ということもあって差が分かりにくい商品でもあります。
また、スーツ着用の職場でも、夏のクールビズ期間でジャケットを持ってこなくてOKという人は、ビジネスシャツに感動パンツで出社なども賢いと思います。
高温多湿な日本において、洗えることも大きな利点です。
あるいは、多種多様な展開もされているので、カジュアル思考で「ボトムスのコストを抑えて他に力を入れたい!」という方にも良い服になってくれると思います。
ぜひ、ピッタリな季節感のピッタリなパンツをGETして、あなたらしい服装を作ってみてくださいね。
おしまい!
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