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【暑すぎる】真夏の環境でどんな服を選ぶべきか?服装で知っておきたい7つの事実

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暑い。暑すぎる。どうなっているの最近の夏。

しかし、それでも私たちは服を着なければなりません。

ただ、結局は真夏の暑い時期でもカッコいい、お洒落な服装をしたい。

これほどまで暑い日々においても、お洒落をしたいという気持ちは、正直、ここまで暑いと若干減りはするものの、消えないわけです。

本日は、そんな思いを抱いたお洒落さんやお洒落な服装がしたい人に向けて、暑すぎる猛暑日の服装の選び方について紹介します。

SHOLL
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プロのファッションデザイナーである私が、少しでも涼しい&真夏の環境を乗り切れる服のタイプをご紹介します。また、画像はメンズが中心ですが、基本的にレディースやキッズも同様です。

目次

【暑すぎる】メンズ/レディース共通、服装で知っておきたい7つの事実

まずは、酷暑対策として機能性から服を選ぶTIPSをご紹介します。

①服地の素材は「コットン(綿)」か「麻」が良い

事実、「涼しさ」や「肌への優しさ」などを考えると、多くの人やシチュエーションにおいて、化学繊維よりも「綿」や「麻」といった生地の方が適しています。

コットンの無地Tシャツは服における基本にして、世に星の数ほどある服です。たしかに、10m離れてみれば、パッと見はどれも同じかもしれません。

しかし、近付いてみたとき、首周りのステッチのラインやリブの太さ、生地の雰囲気など、良く売られている無地Tシャツかそうでないかは分かります。

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「特別なTシャツを着ている」ということもファッションです。無地の中にこだわりを持つことも、静かに上品なファッションだと私は思います。

Image Photo by Uniqlo

特に、麻は生地の目が厚いのと凹凸があるので、風通しが良いです。

本当に良いTシャツやシャツブラウスは、素晴らしい綿や麻生地で作られたものであり、化学繊維によるものではないでしょう。

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ただし、綿も麻も、基本的にはアイロン掛けが必要です。

忙しい現代人が選ぶには、素材の高級感による愛着や涼しさと、「タイパ」のどちらを取るかにも依るでしょう。

②機能性インナー&トップスは、決して万能ではない

一方、気を付けた方が良いのが、例えばエアリズムのような機能性のインナーやトップス。

こういった機能性素材による生地が「涼しさを感じる」のも、実際はケースバイケースということを覚えておきましょう。

エアリズムが“涼しいイメージ”を与えてくれる秘密は「気化熱」と「速乾性」です。しかし、それも発揮できない状況があると覚えていただければと思います。

蒸発することを「気化」と言い、その際に周囲の熱を奪う現象が発生します。周囲の温度が下がることで、涼しいと感じる仕組みです。例えば、同じ量であれば、コップに入った水と霧吹きで噴出した水では、圧倒的に前者が気化しやすく、周囲の熱を奪います。気化式クーラーも同じ原理です。

Image Photo by Uniqlo

エアリズムの肌面は、天然繊維では実現不可能なレベルで細かい化学繊維で構成されています。

だからこそ、汗が生地の隙間を移動する際、非常に小さな水分へと細かくされます。そのため、気化しやすい状態になっています。

ユニクロは、上記の“気化しやすい構造”によって、「速乾性がある」ことを謳う根拠としているわけです。

ただし、エアリズムに対して「暑い」と感じる人もいます。

これは、

  • 気化する構造も、絶対的に汗を吸う構造ではない
  • 結果として、身体にいつまでも汗が残ってベトベトする

といった理由が挙げられます。

何を以て「暑い」とか「不快だ」と感じるかは人それぞれの部分もあるものの、エアリズムのような化繊インナー/トップスが、そもそも汗を吸いにくいことは確かです。

よって、汗を大量にかく場面では、その性能を十分に発揮できません。そういった場合はやはり、綿や麻素材のTシャツやシャツの方が涼しいでしょう。

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あとは、油染みや黄ばみなども抜けないので、日焼け止めを塗る人も要注意です。

③「半袖」が「長袖」よりも涼しいとは限らない

第三に、半袖 or 長袖、どっちが良い?という話。これに関しては、日差しがきつい日は長袖の方が良い場合が多いです。

皮膚は「呼吸」と「発汗」で体温を調節しています。そのため、半袖は空気との接触面積が大きく、呼吸や発汗によって熱を発散させやすいというメリットがあります。

しかし、暑すぎると汗を蒸発させて気温を下げる調節機能が失われてしまい、逆に外から熱を吸収してしまいます。

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仮に気温が体温を超える場合、肌から放散する熱よりも、吸収する熱のほうが高くなります。

Image Photo by Uniqlo

一方、長袖の場合、

  • 汗をある程度、吸ってくれる(不快感が減る)
  • 紫外線から守るという役割も兼ねている
  • 屋内のクーラーが効いた環境では、防寒にもなる

といった効果を見込めます。

機能性として「半袖が優れるか、長袖が優れるかは、出掛けるシチュエーションにも依る」ということを覚えておきましょう。

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特に、「外はめちゃくちゃ日差しが照って体温程度の暑さだけれど、屋内のクーラーが効いた環境にも行く」というケースにおいても、長袖の方が機能面においても望ましいと言えるでしょう。

④通気性を重視したシルエットを選ぶ

Image Photo by Uniqlo

空気の出入りがしやすい、身体に密着する部分が少ない服は、風と涼しさを感じる場面が多いでしょう。

例えば、薄地の生地で縫われたワイドパンツや、ひざ上丈のハーフパンツ。腿周りにゆとりがあって、普通のパンツと比べると清涼感が得られます。

また、両者とも、足元はローファーやサンダルが似合います。もしくはデッキシューズやUチップのような、比較的カジュアルな革靴を合わせるのも良いですね。

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ここまでの情報を総合すると、今年ヒットしたユニクロのリネンブレンドイージーパンツのようなボトムスだと、夏を快適に過ごせます。

⑤靴の“蒸れ”はインソールで決まる

靴の場合は夏に限らないことですが、インソールが汗を吸う素材であることも、快適な履き心地に大きく左右されます。

たまに、「靴のアッパーが本革だから」「レザーソールだから」通気性があるという、間違った説明をしている人がいます。

しかし、

  • 足が汗をかくのは主に甲ではなく足裏
  • レザーソールと靴本体の間にも「接着剤」や「コルク」などの副資材に挟まれているため、湿気が通る余地などほとんどない

ということを押さえてください。

つまり、「足が蒸れる」不快感の原因は、ほとんどがインソールの吸湿性がないことにあります。

インソールが合皮や合成素材であった場合、たとえアッパーが本革だとしても、サンダルのように通気性が良さそうな靴だとしても、汗を吸わずヌルヌルします。不快ですよね。

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インソールがコルクのもの、本革のものなどを選びましょう。また、合否のインソールを本革の中敷きに入れ替えるのも手ですよ。

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⑥「白」と「黒」では、守れるものが異なる

Image Photo by Uniqlo

猛暑の季節になると、「黒は着ていると暑い」とか「白は日焼けする」といった言葉を耳にすると思います。

これに関しては結論、

  • 白は確かに涼しいが、紫外線をブロックする効果は低い
  • 黒は赤外線&遠赤外線を吸収するため暑いが、紫外線も吸収するため日焼けには強い

です。概ね、巷で言われていることは正解です。

これに関してはもはや、どちらを重視するかで決めるべきです。「日焼けが嫌だから」と黒を着ても、暑すぎて熱中症になるのも困ります。

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あるいは、どれだけ日焼けしたくないか。また、どれだけ入念に日焼け止めを塗っているか。そして、どの色が好きかにも関わります。

ただし、小さなお子さんに服を着せる場合は、白の方が良いと思います!

⑦メンズも「日傘」や「日焼け止め」を使うのはおかしくない

そして最後に、メンズにとっても日焼け止めは超重要であり、日傘を使うことは何もおかしくないということ。

これだけ暑いと、炎天下にいるだけで危険だと思います。また、肌をまもり、労わることに性別は関係ありません。

日焼け止めは、“きしみ”や“塗っている感”が苦手という方もいらっしゃいます。そういった方は、ジェル状や敏感肌用など、ピッタリの一本を探していただければ幸いです。

終わりに|服の“裏にあるもの”を重視した「特別な無地服」を選ぶ

今回は以上です。

「何かを着る」ということは、実用的な衣類と、ファッションという文化を同時に纏う行為でもあります。

だからこそ、ある程度「機能性」も重視しつつ気候に合ったお洒落を楽しむことで、「服を楽しむことで毎日を気分よく過ごせる人」になれるのだと思います。

また、夏だからといって、決して装飾的な服装をする必要はありません。

ファッション初心者にありがちな心理として、

夏は服の枚数が少なくなるから何か身に着けなきゃ!

といったものが挙げられます。

しかし、服装は本来、一枚のトップスやボトムスでも成立させるべきもの。

そして、シンプルな服は、最もベーシックにして服の中の王道です。

本当に良い肉は素焼きで美味しいのと同様、服もシンプルで上質なものを一枚纏うだけでサマになる。

これもまたファッションであることを、知っていていただければ幸いです。

私のようにシンプルな格好が好きな人にとって、真夏の暑い日を無地のTシャツに軽めのジーンズで過ごす。あるいは、一枚の上質なシャツとパンツで過ごす。

そんな瞬間は、とても気持ちも清々しく、満ち足りています。

軽装になる季節だからこそ、サッと纏って颯爽と出掛ける。

そんな、“足らぬことで満ちる”シーンも、とても素敵だと思います。

あなたがただの服を着るだけでない、服装を纏う一瞬一瞬を、素敵なものにしてください。

おしまい!

(少しでもお役に立てられたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)

SHOLL(しょる)
1987年生まれ。国内ブランドを経て、伊ラグジュアリーブランドのデザイナーとして4年間勤務。
現在は日本の服飾産業を振興するため、マーケティング支援活動を行っています。
素材の機能性からパターンまで精通し、シンプルかつ素敵な服装の普及に努めています。
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