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GU×ビューティフルピープルのコラボ!プロが選ぶ、おすすめアイテムもご紹介!

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こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。GUと日本ブランドのビューティフルピープルとのコラボレーションが発表され、2023年3月3日に発売されました。

ビューティフルピープル(beautiful people)は、老若男女を問わない服を、パターンメーキングによって叶えるブランド。近年はパリコレクションにも出展している、ファッション感度の高い人からの支持も厚いドメスティックブランドです。

GUはコストの制約も大きいため、複雑すぎるギミックこそ採用できません。一方、クリエイターとしては限られたコストの中、どのような「変化」が得られるのか楽しみでもあります。

GUの服としては、かなり高額な価格設定の本コラボレーションですが、プロのファッションデザイナーである私が、

  • ビューティフルピープルはどのようなブランドか
  • GU×ビューティフルピープルのコラボは、どのようなラインナップか
  • オススメの服はどれか

といった項目について、お話します。

SHOLL
SHOLL

GU のコラボも、有名ドメスティックブランドが増えてきましたよね。今回のコラボにどのくらい意義があるのか、一緒に見ていきましょう!

目次

GUとコラボする「ビューティフルピープル」とは、どんなブランド?

Image Photo by GU

まず、今回GUとコラボレーションをする「ビューティフルピープル」というドメスティックブランドについて。

あくまで概略のみですが、簡単にご紹介させていただきます。

2006年創業のドメスティックブランド

ビューティフルピープルは2006年、熊切秀典が中心となり立ち上げられたブランド。「コムデギャルソン」のパタンナーであった熊切氏は独立後、さまざまなブランドにパターンを販売しながら実績を積み、ブランド設立へと漕ぎ着けました。

ブランドのローンチ後間もない2008年秋冬シーズンには、英国ブランド「トラディショナルウェザーウェア」とのコラボレーション、“トラディショナル・ウェザーウェア・アンド・ビューティフルピープル”を発表。その後もマッキントッシュアクアスキュータムジョンスメドレーといったブランドとのコラボレーションを重ねてきました。

ビューティフルピープルは、ファッションアディクトの間で早い段階から認知度を高めたブランドでした。長くは東京コレクションの常連として、近年はパリコレクションの常連として活躍するブランドでもあります。

Image Photo by beautiful people

ビューティフルピープルの知名度向上に大きく貢献したのは、「大人と子供が共有できる服」というコンセプト。パタンナー冥利に尽きるギミックファスナーやボタンと開いたり閉じたりすることによって、大きくも小さくも着られる服が“新しい”と話題になりました。

実際「多様性」が囁かれる昨今よりも遥かに前のシーズンから、男女の垣根はもちろん、子どもから御年配の方までさまざまな属性のモデルがランウェイに登場することも大きな特徴。

ユニセックス的な要素はもちろんのこと、「ある服=個人の所有物」という概念からある程度距離をおいた、「コミュニティ単位での考え方」も、ビューティフル“ピープル”の面白さといえます。

【ちょっと待って】工夫を凝らした「パターン」とは?

ここまでの話で「パターン」「パタンナー」という言葉が登場しました。そもそも、これらの言葉の意味がよく分からない方も、中にはいらっしゃると思います。

「パターン」とは、服を作る際にどのように布を切れば良いのかを明確にする「設計図(=型)」のこと。そして、その設計図を手がける職種が「パタンナー」です。家庭科の時間でくらいしか“お裁縫”をやったことがない方でも、布を切って縫い合わせて服を作ることは想像できるのではないでしょうか。

パタンナーの存在は、服作りにおいて極めて重要です。というのも、「企画職」や「デザイナー」の思うことを(布の特性を鑑みた上で)最大限具現化することが役割なので、そもそもパターンなしでは良い服を作ることができません。

SHOLL
SHOLL

野球に例えるなら、「企画職」や「デザイナー」は具体的なコンセプトを出し、サインを出す監督やキャッチャー。そして、パタンナーは実行するピッチャーだと思ってください。どちらが実力不足でも試合には勝てないですよね。また、パターンメーキングは主に「平面裁断」「立体裁断」に分かれます。日本人は平面裁断を得意とするパタンナーが多く、海外の有名ブランドで活躍する日本人パタンナーも大勢いらっしゃいます。

特に、お家芸のアウター類は必見

Image Photo by beautiful people

ビューティフルピープルの“お家芸”は何と言ってもライダーストレンチコート。やはり、コミュニティ内で親子や男女が着る服であることとは、最も外側に着る服との相性が良い&意匠性を盛り込められる箇所が多いことが理由。

ブランドが掲げる「高度なクラフトマンシップ」「上質なテキスタイル」「常識を覆すユニークネス」「相反する要素の融合」といったブランドが重視してきた要素を経て、クオリティや面白さを両立させています。

写真のトレンチコートも、アメリカで栽培された海島綿であるアルティメイト・ピマ(超長綿で有名な「スーピマ(スーパー・ピマの略)」)よりも平均繊維長の長い綿生地を採用。さらに、縫製や副資材までもこだわり抜いた興味深い一着です。

ビューティフルピープル(beautiful people)アルティメットピマ トレンチコート
created by Rinker

Image Photo by beautiful people

その他、近年は“beautiful people”と書かれたキャンバストートなどをよく見かけます。

個人的にはあまりブランドネームやロゴどどーんなバッグ類は好みではありません。しかし、親子やパートナーで共有できるバッグと考えれば、ビューティフルピープルのブランドコンセプトと合致する素敵な商品だと思います。

ビューティフルピープル(beautiful people)キャンバストートバッグ
created by Rinker

GU×ビューティフルピープルのラインナップ紹介!プロのおすすめは?

それでは次に、GU×ビューティフルピープルのラインナップを、オススメのもの中心にご紹介させていただきます。実際、どうしてもGUというコストの制約は感じさせましたが、全体的に良アイテムの多いコラボレーションでした。

また、今回のコラボレーションは、全アイテム男女兼用となっていることが大きな特徴。そのため、通常のGUにおけるメンズ/レディースのサイズ感とは若干異なります。

ぜひ、身長が記載された各モデルが着用している写真を参考に、ピッタリのサイズをチョイスしてみてくださいね。

トレンチコート beautiful people

Image Photo by GU

まずは、beautiful peopleのお家芸であるトレンチコート。服単体の写真で見ると生地感が伝わりにくい一着ですが、(やや化繊感を感じさせるものの)GUとしてはかなり気合の入った良アイテム。

サイズ展開はユニセックスとなっており、XXLサイズまでの展開です。写真のモデルさんのサイズ感がとても分かりやすくて◎。また、3色展開で、鮮やかなブルーを持って来ているのも春らしくて良いですね。

Image Photo by GU

側面からの写真だと、かなりアームホールの位置が下げられており、袖先がベルトによってキュッと搾り上げられているのが分かると思います。

こういった“絞り”は、ユニセックスなど体型の差をカバーする重要な要素。今回のコラボレーションでも多用されています。

Image Photo by GU

また、金属ボタンには「beautiful people」の文字が。GUの欠点でもある、安易にプラボタンを選ばなかった辺りも◎。

シングルライダースブルゾン beautiful people

Image Photo by GU

同じくシングルライダースブルゾンも、オススメ度の高いアウター。ビューティフルピープルではダブルライダースが多いと思いますが、GUとのコラボレーションではシングルライダースを採用してきました。

素材は合成皮革。GUやユニクロらしい合皮感ではあります。しかし、裏地のアクセントカラーや独特のパターン切り替えなどと合わせて、ポップでオリジナリティあふれる一着に仕上がっていると思います。縫製が丁寧な点も◎。

Image Photo by GU

肩線から走る切り替え線が、脇の下で四角くパーツ分けされている点が特徴。「ピボットスリーブ」という、生地を多く使うことで袖の動きに対応可能な仕様。

タイト目に着るレザーライダースですが、脇だけはゆとりがある面白い仕様になっています。黒は大定番として、54 GREENも変わっている×春っぽくて良いですね。肩の切り替えも含めて「量産型ザク」を連想させてくれます。

コンビネーションブルゾン beautiful people +X

Image Photo by GU

コンビネーションブルゾンは、ビューティフルピープルらしいパターンの工夫×「ヤンキーの和柄」を彷彿とさせるサブカルティックな一着。

「ヤンキーらしさ」を、落ち着いたファッションに落とし込んだバランスが見事です。個人的には、オススメ紹介の中でもベストバイ候補その1といえる服です。

先述のアウターたちと同じく、膨らむ二の腕部分から絞られたタイトな袖口が特徴。また、スポーツブルゾンらしい高機能性が盛り込まれており、裏地はメッシュ&撥水加工が施されています。

Image Photo by GU

パターンの工夫は、サイドや背面から見るとよく分かります。

脇から繋がる袖下のパターンがポイントで、ムササビのような空気感が面白い一着。

タックワイドパンツ beautiful people

Image Photo by GU

タックワイドパンツは今回のベストバイ候補その2で、おそらく売り切れる店舗が続出すると思います。トリプルタックがウエストに向かうラインをぎゅっと締めつつ、裾先に向かって大きく主張する一本。

ワイドシルエットパンツは、ビューティフルピープルの得意とするボトムスでもあります。どちらかというとレディースらしい雰囲気ですが、マーベルトや靴擦れなど、メンズのドレスパンツに採用されるディテールを用いたユニセックスなパンツに仕上がっています。

「今日から俺は!」「幽遊白書」など、80~90年代の漫画にも登場したような“改造制服”感が、今の10代には新鮮ではないでしょうか。

Image Photo by GU

パンツの折り返し部分から覗く、靴擦れ部分。有名ミルの“生地の耳”を用いることは多いですが、ブランド自体のロゴがプリントされているのは珍しいですね。

リバーシブルベルト beautiful people +X

Image Photo by GU

リバーシブルベルトはバックルのブランドネームと、型押し&バイカラーによるアクセントが効いた一本。

ベルトにカラー&柄の主張があるので、無地のパンツと合わせると良いですよ。先述のタックワイドパンツとも相性抜群ですし、ワイドテーパードパンツとの相性も良いですね。

2色とも良い配色だと思います。写真の通り、ダークカラーを基調にして合わせたい方は09 BLACK、オフホワイトやベージュ基調の方は36 BROWNが良いでしょう。

ミニバッグ beautiful people +X

Image Photo by GU

最後に、ミニバッグをご紹介。先述のリバーシブルベルトとカラーを合わせてと言わんばかりの配色展開で、同じくタックワイドパンツなどと相性抜群の一着。

こちらのバッグも昔のヤンキーのような「改造カバン」感を感じさせます。当時の学生よりも、スマホやキャッシュレスといったものの登場によって薄くても問題なくなりましたね。

それにしても、トレンドが一周して“当時の世代”の子供世代をターゲットにするとは、なんと強かなコラボレーションなのでしょう。紐がビニール感満載ですが、却ってポップな感じがしてそれも良いですね。

終わりに|今回は非常に良コラボ、面白い&お洒落で要チェック

今回は以上です。GUとビューティフルピープルのコラボレーションは、かなりの良作揃い。どうしてもGUっぽさは残るコスト感ですが、その中でベストを尽くしたと言える力の入ったコラボレーションだとも思いました。

コラボレーションの方向性も素晴らしいですし、何より「ヤンキー」「ツッパリ」を見事にオシャレにしています。当時の世代の子供世代がGUのメインターゲット層だからこそ、クリエイションとしても、マーケティングとしても実に見事でした。

また、「革靴」と「スーツ」と「ユニクロ」が中心のSHOLLWORKSですが、私自身はデザイナーズブランド出身です。(ここぞと書いてみたのですが、)こういったデザイナーズブランドを紹介できる機会を得られることも“やぶさか”ではありません。

「ビューティフルピープル」は個人的にもかなり好きな良ブランド。(もちろん、価格も高いのですが)服のクオリティだけでなく作りの付加価値が素晴らしいと思います。

先ほど紹介しそびれたレザーライダースも、非常にオススメ度の高い商品です。服好きな人にこそ着て欲しい服であることは間違いありません。

ビューティフルピープル(beautiful people)レザーライダースジャケット
created by Rinker

ぜひ、家族で、カップルで、お洒落をコミュニケーションとして楽しむツールとして。

GUとのコラボレーションや、本家のビューティフルピープルを楽しんでみてはいかがでしょうか!

おしまい!

(少しでもお役に立てられたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)

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Welcome to SHOLLWORKS !!

1987年生まれ。国内ブランドを経て、伊ラグジュアリーブランドのデザイナーとして4年間勤務。
現在はデザイナーの他、日本の服飾産業を振興するため、マーケティング支援も行っています。
素材の機能性からパターンまで精通し、シンプルかつ素敵な服装の普及に努めています。



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